《潜在意識の怖さ》
潜在意識の働きにについては過去に(http://hyperreiki.seesaa.net/article/26451886.html) から3回に渡って触れた事があった。
今度は少し視点を変えて潜在意識について考えて見たい。
特にハイパーレイキ(R)においては、潜在意識のコントロールと潜在した能力の開発と言うのは非常に重要なテーマである。
しかしその内容に触れる前にもう少し触れておかなければならない事がある。
それは潜在意識の怖さについてである。
私自身、セラピストとして多くのクライアントが抱える問題と対峙してきたが、 その殆どが潜在意識にインプットされたネガティブな情報やプログラムが原因であると言う真実がある。
言い古された事例ではあるが、至極わかりやすい例として先ず『犬が怖い人』の話をあげる事ができる。
生まれながらにして犬が怖いと言う人は先ずいないだろう。
しかし乳幼児期に何らかの出来事で犬に対しての恐怖心が生まれ、それが潜在意識にインプットされると、 その原因となった出来事が表面の意識(顕在意識)から忘れ去られていても、 犬を見るだけで潜在意識が怖いと言う感情を引き起こすと言った反応を示す。
この犬の出来事を、高い所に関わる怖い体験に置き換えると高所恐怖症となるし、その他にも、好きなタイプや嫌いなタイプ、好きな曲、 嫌いな曲その他、怖い、心地よい、好き、嫌いなどおよそ個人の内面で何かが引き金となって繰り返される反応は、 潜在意識の中から引き起こされる反応だと言える。
一見関連性が無いように思われるかも知れないが、子供が不登校に陥る事にも、この潜在意識の反応が関与している事が多い。
私が今関わっている子供のケースでも、宿題をきちんと提出できない子供に、担任がマイナス点を付け続けた事で、 学校へ全く行かなくなったというのがある。
教師側の論理では、宿題を出さない事はマイナスだから、こう言う評価は間違っているとは言えないが、 毎日マイナスを付けられに学校へ行くのなら、子供としては行きたくなくなるのも止むを得ないかも知れない。
その子の親は担任に対して、せめて出来た部分はプラスとして評価してやって欲しいと頼んだそうだが、 それは頑として聞き入れられなかったと言う。
これもすらも頑なな担任の価値観、すなわちその人の潜在意識にインプットされた柔軟性を欠いたプログラムの作用に過ぎない。
反面私達が何の意識も用いずにまるで呼吸をするかのように車の運転が出来るのも、 長年の習慣によって一連の運転手順が潜在意識にインプットされているからであり、優れた演奏家が見事な演奏を聞かせてくれるのも、 その人にインプットされた潜在意識の中のプログラムの働きなのである。
このように、良くも悪くも私達は気づかないうちに潜在意識にインプットされた様々なプログラムにコントロールされていると言える。
これをマインド・コントロールと呼ぶのであり、マインド・コントロールは決して悪いものだけでは無いことが理解できる。
ところが、この潜在意識にインプットされたプログラムの中には、私たちを困らせたり苦しめたりするものが沢山あるのである。
例えば止めたくても止めれないものの多くが、この潜在意識にプログラムされてしまっている。
具体的には、タバコ、酒、薬物、そして食べ物の好みや量など、様々な生活習慣などの全てがそうなのである。
タバコも、酒も、薬物も、それらに依存すると言うプログラムが潜在意識に出来上がっているから止めにくいし、 それらのプログラムを意思(顕在意識)の力だけで無理やり押さえつけていると、例えそれが1年以上抑えられていても、 簡単なきっかけで見事に崩れてしまうのは、結局依存すると言うプログラムが潜在意識に残っているからに過ぎない。
私の例で言うと、私は元々タバコを吸っていた時期があった。
徐々に量は減らしていたのだが、例えばお酒の席で側の誰かがタバコを吸うと、つい欲しくなって吸ってしまう事があった。
これは店の雰囲気、酒、そしてタバコ≠ェ結合して私の潜在意識にプログラムされていたからである。
ところがある時にひどい急性上気道炎をやり、極端に呼吸器系が弱くなってしまった。
その後タバコを吸うと、鼻や喉に不快な症状がしばらく残るようになってしまったのである。
何度タバコを吸っても、この不快な症状が出現する。
そしてこの不快さが、店の雰囲気、酒、そしてタバコ≠ニ言う結びつきによる、タバコを吸いたいと言う反応に勝ってしまい、 そのプログラムを置き換えてしまったのである。もちろん日常的にはタバコを吸っていなかったと言う事が幸いしている。
それ以来私の潜在意識では、例えその場所が居酒屋でも、近くでタバコを吸われると腹が立つ と言う反応に置き換わってしまったようである。