《紛らわしい事:気≠フ働きと暗示の働き》
最近私の周りで話題になった事に、『気≠ナ人が跳ぶ』と言うのと『気≠ナ瞬間に痛みが消える』と言う話があった。
私は自著『シンセティック・セラピー(R)』(http://www.till-party.com/pdf/4-7974-2680-2/030819.pdf) の中でも述べているのだが、気≠フ働きと暗示の働きは非常に密接に関わっている。
以前にもこのブログの中で述べたが、気≠ナ人を跳ばす事は出来ない。
しかし気≠ナ人が跳ぶと思わせる事は出来る。
つまり気≠ノ対する人の感受性と、気≠感じたら跳ぶと言う暗示が結びつくと人は簡単に反応するのである。
昔から遠当ての術と言うのがあるが、これなども厳密な実験で暗示が働かない条件を作ると無効となるようである。
治療に関しても同じような事が言える。
本来の気≠フ働きと、暗示の働きが結びつくとより強力な治療効果を表す事がある。
気功治療、それも自己流で体系を作ってきた気功師の中には、自分でやっていて気≠フ働きと暗示の働きを区別できない人や、 或いは意図的に暗示の作用まで気≠フ働きだと言ってのけるペテン師もいる。
だから気功が暗示だなどと言われてしまうのである。
しかし治療を受ける側の論理で言えば「治りさえすれば良い」のだから、それはそれで仕方が無い。
しかし気≠ニ言う曖昧なものを介在させなくても、暗示をうまく使う事で痛みを消したり、 或いは瞬間に視力を向上させたりすることが出来る。
今までも私は暗示だけで何例かぎっくり腰を治療したり、視力を向上させたりしている。
つまり高度な暗示は肉体的に変化をもたらすのである。
先日試みた実験では、幼児期に外力により陥没した鼻骨の上部を、簡単な催眠暗示による誘導だけで隆起させる事に成功している。
それも誘導中に徐々に陥没部分が隆起してくるのである。
これには私も少し驚いた。
もちろん一切気≠ネどというものは使っていないし、相手に触れる事もない。
ただ言葉によるプログラムを、相手の潜在意識にインプットするだけなのである。
よくテレビで紹介される気功師の治療を見ていると、私ならば気≠ネどと面倒くさい事を言わないで『言葉』 だけで同じ結果を出すのにな。と思う事がよくあるが、『言葉』もうまく使えば骨格的な変化まで起こしうるのである。
気≠フ働きと暗示の働き、素人から見たらどちらも同じように見えるかも知れないが、我々プロからすると全く別物であり、 厳密に区分して紹介し、理解して欲しいものだと思う。