《フィードバック・ウォーキングについて》
フィードバック・ウォーキング≠ニ言うのは私が作り上げたウォーキングを含めた、体のバランスを整える運動法の一種です。
この特殊な運動法の大きな目的は、『歩きながら体を整える』と言う点にあります。
人間の体は様々な生活上の動作や、運動などによって鍛えられる部分と、歪んでくる部分があります。
仕事などの生活上の動作では、作業により偏った姿勢を長時間強制される場合とか、ずっとパソコンを使い続けている状態とか、 踵の高い靴を履き続けているOLとか、或いはどちらか一方の肩にショルダーバックをかけ続けているとか。
様々な状態で体の筋肉系や骨格系にアンバランスを発生させてしまい、それが神経系にも影響を与え、 さらには内臓系にも影響を与えると言う、体内での悪影響を考える事ができます。
またスポーツなどでは、種目によってはやればやるほど体に歪みを与える種目があります。
代表的なものは、野球、テニス、ゴルフなどです。
私は大阪で高校野球の強豪と呼ばれるチームの治療やトレーニングに関わっていますし、過去にも高校の陸上競技、 ラグビーや大学のバレーボールやソフトボールなど多くの種目の選手達を見てきました。
そんな経験から考えると、健康面から考えた時に言える事は、スポーツは体に悪いと言うことです。
もちろん種目による特定の動きから来る障害(野球肘やテニス肘など)はいたし方ないとしても、 筋肉系のアンバランスから来る骨格系の歪みなどはどの種目にも起こりうる事であり、 これらの筋肉系や骨格系の歪みが整えられないままで運動が続けられるとさらにその歪みは体に悪影響を与える事になります。
そこで私はウォーキングと言う比較的なじみやすく誰にでも出来る運動を通して、体の歪みを整える事が出来ないだろうかと考えたのです。
動きで体を整えると言うのはすで操体法などで知られる原理を応用した、フィードバック・モーションやフィードバック・ テーピングと言うのを作っていたので、問題は無かったのですが、例えば歩きながら体を整える、 或いは治療が出来ると言うようなウォーキング法が出来れば理想的なのに、と考えていたのです。
その為には先ず体に負担の少ない、歩き方とは何かを知る必要があるし、 出来ればすでにそう言う歩き方を実践しているところがあれば助かるのにと考えていました。
世間で知られているウォーキング、それも必要以上に体をクネクネ捻って歩くようなウォーキングは問題外です。
また動きに余計な力を要求するような、無理な腕振り、無理な大股歩きももちろん問題外です。
そんな時にたまたまスキルウォーク≠ニ言うのを知りました。
これはもともと競歩の盛んなヨーロッパのトレーニングドリルを、 日本に持ち帰った競歩の選手達が中心となって健康の為に質の良いウォーキングを普及しようと言うことで始まったもので、 我々のような治療家やトレーナーの立場から見ても非常に理にかなった歩行法でした。
私はこのスキルウォークをベースにして、フィードバック・ウォーキング″り上げたのです。
先日もフィードバック・ウォーキング≠ニしての上級指導者の講習を終えたところですが、歩くことで体を整える、 或いは歩きながら体を整える。言い方を代えると運動することの効果を得ながら体を整えて行くことは、 私が思っていたよりも重要だったと言う点に気づくことになりました。
普通一般の方々は、体に良いと思いながら運動をしそして運動による効果を体に享受しながら、反面体を壊している。
こう言う矛盾を抱えながら運動をしている訳です。
わたしなど30年あまり武道を実践しまた指導して来ましたが、その結果は足首から膝、腰、肩、頸、肘、 手首と負傷の無い関節は無いくらいに負傷暦があり、年齢と共に後遺症が出てきます。
何か一つの種目を続けると言う事は、武道であれスポーツであれこう言うリスクを背負っている訳ですが、程度の差こそあれ、 一般の方が健康の為にジョギングやウォーキングを行う場合もこう言うリスクはつきまとう訳です。
私は人生の全てをウォーキングにかけている訳では無いので、今後このフィードバック・ウォーキング が広まるかどうかは判りませんが、少なくともテレビでやっていたから、 或いは本が出ていたからと言って闇雲に信じてそれらしいものに飛びつき、実践することだけは注意していただきたいものだと思います。
フィードバックウォーキングは、優れた試みだと思います。もっと詳しく、アップしてくださるのかな?